4行日記

第4回 : 「自己経営の道」/アロマテラピスト(35歳・女性)

2014.04.22

第4回は、知人の4行日記をご紹介いたします。

彼女は、ITコンサルタントとして企業に勤めていました。
しかし体調を崩したことを契機に以前から関心のあった自然治癒や
アロマテラピーの仕事に携わることを決めて退職。
35歳からの出発です。
セラピスト養成学校を卒業し、サロンで経験を積んだ後、
昨年自宅で開業しました。およそ10年の歩みです。
ご紹介する4行日記は、サロンで働くようになった
けれどもこれからどうしたら良いのか、
自分の道について悩んでいたころに書いたものです。

彼女は夢の実現に向けて、1歩1歩進んできました。
順調そうに見えますが、
当然上手くいかない時期がありました。

4行日記を書いてどうだったか、聞いてみました。

「日常の雑談では、まとめられなかったと思う。
4行日記の形式があって、本当に願っていることが
表に出すことが出来た。
言葉にしたことで夢が具体的になったと思う」

初めて4行日記に接してから様々な気づきを得る
プロセスを振り返ってもらいました。

宣言の★の数が多いほど抽象的で遠大な目標を表します。

★★★は、一生ものの宣言です。

【11本目】

■タクシーの窓ガラスに“雨滴が作る模様”を見た
◆互いの性質が現象を形造る
●和敬静寂
★私は、客の個性を尊重しているセラピストです。
★★私は、人と和している人間です。

「気付き」の感覚が分かった一本。
四行日記を書くようになって、
目を引く景色に自分の心が呼応しているのを
感じ始めたのがこのころです。

【17本目】

■桜の枝が、風を受けて”揺れている姿”を見た
◆柔軟さは、調和を生む
●肩の力を抜け
★私は、臨機応変に接客しているセラピストです。
★私は、しなやかに人と接している人間です。
★★★私は、心身柔軟です。

【19本目】

■庭のあじさいが雨に濡れていた
◆命あるもの皆自然と共存する
●日日是好日
★私は、自然体で成長している人間です。
★★★私は、幸せです。

四行日記を始めて分かったことのひとつに、自分が
植物や自然の姿から多くの気付きを得ていることがあります。

【20本目】

■鳶が”悠々と”飛ぶ姿を見た
◆心は自由
●可能性を無限大に拡げよ
★★私は、自由に夢に向かって行動している人間です。
★★★私は、自由です。

心が「拡がって行く」感覚を覚えた1本。
意識の中には、知らず知らずに自分が設けている枠組み、
制限があることにも気づきました。

【29本目】

■1か月ぶりに、四行日記を書いた
◆思いを言葉にすると、心が定まる
●自分を見つめる時間を持て
★私は、志を明確にしている人間です。

四行日記を書いて良かったと思う事は、
この1本に集約されていると思います。
もやもやと漂う心からのメッセージを言葉で留めていく。
その行為は、自分のありたい姿を明確にしてくれ、
勇気と意欲を与えてくれました。
今思えば、他人の評価を気にして、
外に出せずにいた望みや思いが、
四行日記を書くことで開放されていったように思います。
具体的な心の変化として、四行日記をきっかけに、
能動的に仕事をするためにセラピストとして
独立することを決めました。
まだまだ道半ば。マイペースで進んでいきたいと思っています。

こうして久しぶりに四行日記を読み返し、
この時の決意を思い出すことができました。
この時に書いたことがまた自分を応援しているように感じます。

いかがだったでしょうか。

まさに気付きのプロセスには、その人なりの“生き型”が色濃く反映されます。
日記を読んでいたら、
「松明は自分の手で」藤沢武夫氏、「まず思う」稲盛和夫氏など
経営者の言葉が思い出されました。
願い、夢、理想像を実現していくその道の根本は、
自己経営であり、能動的に生きることに尽きるのではないかと。

そして、言葉と一体になって生きているのだと実感します。

言霊は力。

次回は、社会人一年生、ある会社の新入社員の4行日記をご紹介する予定です。

ヒューマンロジック研究所 シニアコンサルタント  パーソナネルアナリスト SEPスーパーバイザー

蒋野かおり(こもの・かおり)

A:7 B:14 C15 D14 E3

柔軟に受け入れながら、合理的に判断し、積極的に動いていこうとする個性タイプ。

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