古野のブログ

「最適配置」って、何をもって言っているの?

2022.01.24

 最近、タクシーに乗ると、様々なCMが流れてきます。なかなか面白いですね。ただ、マーケティング関連には、かなり違和感がありますが…。
その中で、人事・組織向けのシステムで「最適配置が出来る」と宣伝文句があります。

「最適な配置」とは、どんな基準で、どんな状態を指すのでしょうか?

我々は、「プロジェクトとして限られたメンバーからの人選により、生産性が一番高まる状態だ」と定義します。限られていなければ、「最強配置」になりますからね。
既存の組織であれば、若手を育成しつつ、それぞれのキャリアに役立ち、部門としても成果に導けている状態になるでしょう。

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では、プロジェクトに絞って、もう少し深めてみましょう。
企業である以上、「生産性」が求められますので、〝一人当たり生産性の高さ〟になります。では、そのためには何が必要でしょうか?
また、プロジェクトには「ミッション」が設定されます。組織論の原則は「組織は戦略に従う」ですから『チーム』は〝ミッション・オリエンテッド〟なのです。
従って、「議論をして様々なメリット、デメリットが検討され、活用できるリソースも考慮され、最短で実現できるような意思決定が出来ている」ことと「運営プロセスにおいて、スピード感がありながらも、抜け漏れなく進められる」ことで、「ミッションへの適合性も高い」ということです。
 つまり、チームとして「どんな議論」や「やりとり」があり、誰がどんな役割を担っていくのか、それを明確に予測し、評価できることです。
 例えば、〇さんは、発想が豊かで議論を広げられる人。□さんはリスクに敏感でヘッジしようとしやすい。△さんは分析的で賛否両論を聞きつつ、より合理性のある方に判定しやすい等々。そして、チームとして補完し合う関係性であり、◇◇な議論を展開しやすいため、『既存サービスの新規市場への参入というプロジェクトには最適である』という内容です。
また、S氏、T氏、U氏、V氏、W氏、X氏の6人チームがあったとして、X氏よりもZ氏の方が、「何々の理由で最適だ」とメンバーを変えることで起こる変化を予測できなければ、最適とは言えないのです。
つまり、未来予測で出来るからこそ、「最適だ」「最適でない」と評価できるのです。

そのレベルが実現できているのであれば、「最適配置を謳う」のは当然だと思いますが、そうでない場合、何をもって「最適配置」と言うのか、それを明示する責任があるのではないかと思います。

余計なお世話かもしれませんが、〝生身の人を扱う〟わけですから、「本当に効果があるのか」「社員のためになるのか」を突き詰めて欲しいと思います。
企業にとって〝人が最大の資産〟なのですから…。

株式会社ヒューマンロジック研究所 代表取締役

古野 俊幸(ふるの・としゆき)

関西大学経済学部卒。
新聞社、フリーのジャーナリストなどを経て、1994年、FFS理論を活用した最適組織編成・開発支援のコンサルティング会社・CDIヒューマンロジックを設立。
CDIヒューマンロジックのホールディングカンパニーとして、1997年に株式会社イン タービジョンを設立し取締役に就任。2004年4月からインタービジョンの代表取締役に就任。その後、社名変更を経て、現職。
現在まで約600社以上の組織・人材の活性化支援をおこなっている。チーム分析及びチーム編成に携わったのは,40万人、約60,000チームであり、チームビルディング、チーム編成の第一人者である。

A 16  B 9  C 14  D 17  E 3 / DAC

使命感、決断力をもって、有事に変革を推し進めることを得意とする。組織先導型。

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